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桜の蕾


 まだまだ冬は続くわけだが、桜の樹を見て「あらま」的に驚いた。やつ等はしっかりと準備段階に入って入るらしい。考えれば後2ヶ月で開花するわけだから当然なんだろうけど、イッヒッヒとか言いつつ手ぐすね引いているようにも見える。



 昨日は大昔に弟子だったヤツと会って歓談する時間があった。彼はJRを努め上げて2年前に定年を迎えた。今は嘱託として働いている。弟子というものは二人しかいなかったが、その一人だ。彼の場合は手の負傷を切っ掛けに辞めることになったわけだが、もう一人も将来性のことなどを考えて断念させた。若いころは少しは仕事も出来るだろうが、一生となると無理があるように思われたのだ。熱意だけでは渡れない世界だから、散々脅して説得した。それでも続けると言い張れば、それはそれで脈があることになる。JRはアマチュアとして活動していた時期もあったが、最近は吹いていないという。よくライブにも顔を見せてくれるのだが、プロのやっていることを理解するにつれ、アマチュアの集まりの知ったかぶりが鼻についてきたらしい。分かるような気がする。音楽はいつだって具体的な音の連なりから出来上がっている。しかしながらアマチュアの中には夢窓的な拠り所で考える向きが多い。具体性のない知ったかぶりほど厄介なものはないのだ。
 先日のライブにも来てくれていたが、こちらが吹こうとしていることに何かを感じて理解してくれていたことに嬉しくなった。サックスを吹く人間だから分かるのだと言う。ということは、それ以外の観客には通じていないことになるらしく、それはそれでガッカリで少々複雑な気分になったってわけだ。

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引退


 初日から負け続けた横綱稀勢の里が引退を発表した。報道陣は今か今かと群がっていたし、どうにもならなったに違いない。なんだか気の毒な横綱だった。7度目の挑戦で2017年にやっと横綱になった。横綱としての3月場所で優勝したのが最後で、その後は良いところなくケガに悩まされたり、休場したりした。そもそも圧倒的な力を見せるものでもなく、地道にこつこつと鍛練してきた力士で、彼は日本人横綱という重責を背負わされたのではないかとさえ思えた。先場所から今場所の間もそうだし、気の休まる暇もない茨の道を歩いていたようにも見えた。何でもそうだけど、特にスポーツは結果がすべての世界だから止むを得ない結末ではあった。彼が後輩だったら「おまえ、よく頑張ったよ、たいしたもんだ」と褒めてあげたい。




 年末に「プロ野球戦力外通告」という番組が放映される。クビを宣告された選手たちが、続投を目指してスカウトの目の前で試合をするトライアウトに臨むドキュメントだ。現役を続けていてもおかしくないと元同僚が断言するような選手が簡単に消えていったりするわけだから、プロの世界は厳しい。トライアウトに挑戦することなく辞めていく人も多いだろう。トライアウトは実際の試合と同じように投手は投げ、打者は打つ。限られた回数で良い結果を出せなければ、スカウトの目に留まることはない。翌日から彼らはプロ球団からの電話を待つ。多くの選手たちの電話が鳴ることはない。先日の放送では一人の投手に電話がかかってきた。しかしながら投手は投手でもバッティングピッチャーとしてのオファーだった。野球に携わっていたい彼はそのオファーを受けることにした。毎年、プロの世界の厳しさを嫌と言うほど知らされる番組だが、現役のままで引退を発表する選手は幸せな人たちに違いない。

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お囃子


 大きな体育館で行なわれた成人の日のイベントには行ったようで行かなかった。というのも会場に一足入っただけで出てきてしまったからだ。誰か知っている顔でもあるかと覗いたが見当たらなかった。すでにバンドマン生活2年目に入っていて、この年の11月に上京した。遠い遠いあまりにも昔のことだが、あれから半世紀というのが信じられない。



 成人式の集まりに一度だけ仕事をしたことがある。80年代後半のことだから、これもすでに四半世紀ほど前だ。当時、歌手としても活動されていた奥田瑛二さんのショーを博多でやることになった。奥田さんはアルバムも2枚発表されていたし、とにかく若いころから多才な方だった。彼との仕事がそれ一回だけだったか、他にもステージをご一緒したかは定かでない。博多の会場は式典の後に設けられた、決して広くはないライブハウスのような場所で、立ち席だったと記憶している。実家は博多から電車で一時間程度の場所だったし、帰りに顔を出すかってな感じで気軽に引き受けた。ステージは新成人の居並ぶ中で始まった。3曲ほど歌い終わると奥田さんがステージから消えた。こちらとしては「あれっ、こんな演出あったっけ。聞いてないなあ」ってな感じで周りのメンバーを見た。バンマスはステージ袖を覗き込むようにしている。どうやら不測の事態が発生したらしい。その間、何か音を出していたかは覚えていないが、奥田さんがステージに戻ってくるまで、かれこれ20分ほど経過していた。ショーが始まっても聴いている人はほとんどいなくて、それぞれのお喋りに夢中という状況に立腹してステージを降りたということが後で分かった。残りの曲を何とか終えてステージは終わったのだけど、ま、歌手にしてみれば誰も聴いていないステージが腹立たしいものであったことは間違いない。プロなんだからちゃんとやれという意見もあろうが、あの客席は酷過ぎた。そもそも呼んだ側にも空気を読めない迂闊さがあったと思う。
 そんなことは他にもあった。ホテルの大きな会場で行われたのは、その当時盛り上がっていたネズミ講もどきの集会だった。全国から集まった成績優秀者が表彰されるというイベントで、集まった人たちの目はどこか血走っているように見えた。そこでのショーはさるコーラスグループの方々だった。明るく場を盛り上げようとしている最中に事は起こった。会場にいる人たちが一斉に左の方に注目する様子がステージ上からもはっきり分かった。左の扉から現れたのは、その組織の会長だった。もう誰もステージなど観ていなかった。歓声が上がり、音楽は中断した。マナーも何もあったものじゃない。音楽は、その場の景気付けのように扱われることも多く、僕らはステージの上でその度に砂を噛むような思いをしたってわけだ。

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はや幾年


 うちに猫が来てから18年も経った。2名になったのは2002年だから、ねこ2名との暮らしも17年目に入ったことになる。みかんが家に来たばかりの頃の写真だ。やはり手のひらサイズだった。



 以前はそうでもなかったが、近ごろは昔のねこの写真を見ると、とても懐かしく思えてついつい見入ってしまう。それも加齢によるノスタルジー症候群のようなものだろうけど、あの頃がフラッシュバックするのは不愉快なことではない。





 最初の数年ほどは2匹とも仲むつまじく、何をする時もいつも一緒だった。





 毎日のように訪ねてくる「ちび」も家族のようなものだった。窓を開けて寝ていた夏のある朝、3匹並んで寝ていて驚いたこともあった。



 パスタがみかんを避けるようになったのは、みかんが大きくなり過ぎ、ちょっとした猫パンチも威力が増したことにによる。じゃれあうことが難しくなったらしい。



 パスタが来た年、何かあると駆け込んだ雑司が谷のステップ病院の夫妻にも子供が産まれた。男の子だったか女の子だったかは覚えていないが、産まれて間もない子供を背負った奥さんが「パスタとXXは同級生」と鼻歌を歌っていたこと思い出す。その子も今年18。高校3年生だ。猫と暮らすことは癒しというものに尽きる。猫の所作で笑うことが多くなったし、ストレスを抱えていても猫がほぐしてくれたような気がするのだ。それで18年間だが、いくつかニュアンスは違うとはいえ、「ニャア」だけで意思の疎通が図れたことは信じられないほどすごいことだとつくづく思う。

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節目



 写真は昨夜のものでないが、吉祥寺でのライブは滞りなくというか滞りは少々で終了した。ここでの演奏は終わったことになる。集客が難しくなったこともあるが、今現在でスケジュールのブッキングが6月というのはあまりにも早過ぎるし、ライブハウスというよりも、まるでコンサートホールの予約だ。そこまで申し込みが増えているのは、固定ギャラが支払われる店の方針が演奏家にとって掛け替えなくありがたいものになっているということにある。ライブハウスの多くはチャージバックといって、集客の人数から割り出される店それぞれのパーセンテージで支払われる。そうなるとバンドで客を集めなければならず、結構それは大変だったりする。ライブハウスとして特別音が良いわけでもないが、店に固定客がついているのはミュージシャンにとってありがたく、申し込みが殺到する事態になってしまったようだ。むかし、この店がオープンしたころはピアノ、ベースと歌というトリオ編成がメインだったから、僕ら管楽器奏者には縁のない場所だった。それがいつの間にかクァルテット編成などで行なうようになった。今はジャズのライブを聴きに来る人はそう多くない。外タレはともかく、国内での需要は好事家かその周辺に限られる。マーケットは割と狭い。それで少しずつ都内のジャズ系の小屋は減っていった。演奏する場所を求めてミュージシャンは奔走することになったわけだ。
 15年間お世話になったが、ここで区切りとして終えることにした。
 4月に久々の横浜「ヘイ・ジョー」でライブをやる。そこからまた考えることにしようってな案配なのだ。

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