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声変り


 アメリカでは甲高い声の女性というものに拒否反応があるらしく、いわゆるおバカなイメージを持たれてしまうという。それで、ニュース番組のキャスターは概ね低い声の方が起用される。実際のところは知るわけもないが、キャンキャン喋られるよりも利口な感じがするってのはよく分かる。

 

 このニュースキャスターという呼び方は、そもそもニュースを読む人というような意味であるらしく、多数のキャスターが登場する番組の総合司会のような役割は、アンカー(anchorperson)というそうだ。


 低い声といったってドスの利いた声では行き過ぎだが、そこそこに落ち着いた声であることが必要らしい。間違っても、林家パー子とか、少し古いがピンクの電話のよっちゃんのような声では困るってわけだ。むかし、帝人の名物女史であった大屋政子さんは「ウチのお父ちゃんなー」と話す声が無茶苦茶甲高く、「この人ちょっと行ってしまっているのかなあ」などと訝る向きもあったわけだが、実のところ見事に使い分けされていて、仕事での会話とかになると低い大人の女性の声でテキパキと厳しく指示する方だったそうだ。高齢になってもピンクのミニスカートで登場する姿は異様にも思えたが、彼女流の世を忍ぶ仮の姿だったらしい。  

 彼女のような使い分けは。いわゆる「声色(こわいろ)」ということになると思われる。女性も歳を取るとどんどん声は低くなる。これは声帯を張らせている筋肉が老化して緩んでしまうことが原因らしく、そういえばおっさんのような声のおばさんというものは案外多い。事件が起きて、インタビューされるおばさんがとんでもない胴間声で驚かされることがある。  

 ある先輩は毎夜のように寿司屋で飲むことを楽しみにしていた。行きつけの店がある日変わった理由を尋ねると、「それがよ、店のヤツの声ってものが嫌になってきちゃってさ。ほら、いるだろ。喋り始めの声が甲高く裏返っちゃうヤツ。いらっしゃいの「いら」ってのが裏返ってるわけでさ。なんだか疲れちゃうんだよな」  
 なるほど、分かるような気がするけど、胴間声のおばさんと甲高い声の寿司職人。どちらも、その、声変りとでも言うんだろうか。  

 で、その声変りとは関係ないけど、下の写真。この方もアンカーらしいんだけど、なんつーか、冷やしチューカ、どこの世界にも逸脱しちゃう人ってのはいるらしい。

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