☆☆☆

役者


 動画サイトで「犬神家の一族」を観た。2006年にリメイクされたもので市川崑監督の遺作。豪華キャストを配しての作品だが、驚いたのは金田一役の石坂浩二さん。この時すでに65歳。主役の年齢設定が幾つなのかは知らないが、ま、30代後半ってのが限度だと思われる。65歳がやるには無理があるというもの。しかし、これが違和感なく見ていられる。ま、所作などに若々しさを表現することは可能であろうし、もちろん若い頃の同じ役柄と比べれば薹が立っているのは否めないのだろうが、それにしても役者というものは大したものなのだ。  
 同作品に出ている尾藤イサオ氏の50年前と一緒じゃんってのも不気味ではあるが。

   

 人は実年齢より若く見られると、だいたい喜ぶ。「えっ、そ、そうかな」などと締まりなく笑ったりする。実年齢は揺るぎもしないわけだが、そのように反応する。女性は加齢を気付かれないように努力するものらしく、ドモホルンリンクルとかよく分らないものが活躍の場を広げる。ま、女優さんなどは何かと苦労もあるらしいが、永遠に婆役はやらないであろうと思われる方もいらっしゃる。  
 若く見られることは結局のところ気休めでしかないのだけど、そこのところに気を使い若々しくあろうとするのは決して無駄なことではなく、生きる活力を得るという意味ではたぶん正しい。

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